激ムズと話題の2024年共通テスト英語、元海外駐在者が解いてみる
1月13日および1月14日、通算4回目となる「大学入学共通テスト」が実施された。
筆者はいわゆる「センター試験」の世代であり、この共通テストには全くもって縁もゆかりもない。
…が、その縁もゆかりもへちまもない筆者ですら耳に挟むほど、英語の難易度が面妖に高かったらしい。
数学や物理には今や全く歯が立たぬであろうが、英語であれば社会人として最も使っているスキルである。
ならばその難易度たるやいかほどか。
その身をもって確かめてみるのも、また一興と言えよう。
共通テスト 英語 について
・リーディング 配点100点、所要時間80分
・リスニング 配点100点、所要時間60分
合計200点
筆者の属性
・元米国駐在員(帰国は約4年前)
・外資系企業にPMとして在職
・TOEICスコア 970(2023年受験)
・純ジャパ(点数が悪かった時の言い訳要員)
結果
リーディング:83点
リスニング:95点
合計:178点
感想
TOEICよりも難しい
リーディングを半分ちょっと解いた時点で、
なるほどこれは奇天烈なり
と感じずにはいられない試験であった。
合計得点で9割に届かず、更にリーディングでは8割程度しか得点できていない。
この事実からも、TOEICよりも難しいであろうことは想像に難くないだろう。
そのリーディングで、特に厳しいと感じた点は主に2点。
ひとつは分量、もうひとつは解答根拠の配置である。
難しい点その1:リーディングの分量
今回解くに当たって、もちろん本番通りきっちり時間を計って実施した。
その上で、リーディングについてはほぼ時間いっぱい使わねば間に合わないほど、読む分量が多かった。
それは単純に筆者の読む速度が遅いのでは、というご指摘もあるかもわからないが、同じ筆者がTOEICを受ければ、おおよそ10分~15分程度は時間が余るのだ。
受験者の大半が社会人であるTOEICと、受験者の大半が高校生や浪人生である共通テストではあるが、分量は年齢順ではないということか。
難しい点その2:解答根拠の配置
これもほぼリーディングの話になるが、解答をするために必要な情報がバラバラに配置されており、なおかつその根拠にも間接的な表現が散見された。
つまり、
・まず書いてある文章をすべて読む
・すべて読んだ上で、情報の整理整頓をする
・設問を読み、整理した情報から類推して解答する
というプロセスを要求され、この作業が非常に煩雑かつ時間がかかった。
ひょっとしたらうまいテクニックみたいなものがあるのかもしれないが、そんな高尚な物を知らぬ筆者は愚直に解くしかなく、おかげさまで時間いっぱいまでかかったという様相である。
単純に頭の回転が速い方、もしくはパズルなんかが好きな方ならば物の数ではないのかもしれないが、愚鈍なる筆者では単純にストレスのたまる作業であった。
もう少し言えば、これは「情報処理能力の高さ」を見極める側面が強いように感じられ、純粋な語学力とはまた異なるものを求められている気がしてならない。
これはTOEICにも同じことが言えるかもしれないが、共通テストについては更に強く感じた次第だ。
結論
TOEICより難度も苦痛度も高い