モノ魔リスト

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必要ではない。だがよく考えてみると、たしかに必要ではないようだが愛すべきモノたち。

あのサザビーズで腕時計を落札した話 後編

前編では支払いまでの流れを垂れ流したが、後編では落札後の物品受領までを記載したい。

bran-cpain.hatenablog.jp

料金支払い後の流れ

クレジットカード決済で落札代金と手数料、送料を払い終えると、4,5日ほどで発送の連絡がメールで届いた。配達業者はFedex

発送連絡から数日後、見慣れない成田の番号から着信があったので受け取ると、成田税関からの電話であった。腕時計は関税こそかからないが、消費税は発生するためその支払い依頼である。

個人使用の場合、税関申告価格の6割に日本の消費税が加算される。これで今回の落札に係るクレジットカード利用は3回目である。

物品受け取り

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無事に受け取る事が出来た。

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梱包はマトリョーシカ式だった。

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サザビーズのロゴ入り袋(合皮製)がお出迎え。

腕時計を落札したというのに、何故こんなに袋が小さいのか。

答えは単純で、腕時計本体尾錠しか入っていないからである。

 

サザビーズオークションの各ページを見ると、Restricted Speciesとの表示のある出品がある。ワシントン条約(CITES)に引っかかるため、米国外およびCA州には送付ができない旨を示す但し書きである。

革ストラップの腕時計の場合、基本的にベルトはついてこないと考えた方がいいだろう。サザビーズで出るような時計はある程度高級である場合が多く、となると大方はアリゲーターかクロコダイル製であるからだ。個人の時計店などだと、しれっと冊子に挟んだりしてベルトも送ってくる店などもあるが、そこは老舗のオークションハウス。きっちりとCITESを遵守している。

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どんな梱包をしてくるのか少し興味があったが、パケ袋にプチプチを小さく切ったもので包む、という極めて一般的なスタイルだった。NYから発送されているはずなのに、パケ袋に『プラ』の日本語があるのが少し面白い。 

支払総額シミュレート:1万ドルで腕時計を落札した場合

無事商品を受け取ったところで、やはり振り返ると手数料が印象的な取引だった。

そこで今後利用するかどうかは何とも言えないが、一応備忘録として支払総額シミュレートを書き残しておきたい。

 

わかりやすい例として、10,000 USDで時計を落札した場合を考えてみると、落札額とその他の費用は以下のようにまとめられる。

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*送料は一律で200 USDとした。

**税関申告額の60%に対し、日本国の消費税10%を適用。


この時点で支払総額は13,556 USDとなる。腕時計の品目の場合、関税は無税だが消費税は発生することに留意したい。クレジットカード決済の場合はここに、外貨取扱手数料が乗る。

カードの外貨取扱手数料を1.6%、為替レートを1 USD = 110 JPYと仮定して試算すると、日本円での最終的な支払総額は151万5019円となる。

支払総額は、落札額の概ね1.4倍弱程度と考えるのが妥当だろうか。

プレミアムだが、意外と大雑把なオークション体験

これまではサザビーズと聞くと、富裕層にしか参加し得ないイベントに聞こえて仕方が無かったの事は前回にも述べた。しかし今回実際に参加してみると、確かにプレミアムではあるものの、思った以上にカジュアルに取引できた。

手数料以外に注意点があるとすれば、サザビーズは時計店ではないという点だろう。前編で述べた通り、今回はCondition Reportに割と初歩的な誤りがあった。内容も思いのほか大雑把な場合もあるので、入札前にCondition Reportをよく読み、必要であれば質疑して様子を見たほうが良い場合もあるだろう。また購入後の保証も特になく現品現状渡しとなるため、周辺知識があるに越した事は無い。

 

とはいえ、ずらりと並ぶ出品の中には珍しい出物もある。お目当てが見つかった暁には、高額な手数料に気を付けつつ参加してみては如何であろうか。