マジックマッシュルームをミシガンで味わう【EDO RAMEN】
マジックマッシュルームとは何たるやというと、いわゆる幻覚キノコ(毒キノコ)である。
www.fukushihoken.metro.tokyo.jpかつては合法だったそうだが、今日の日本においては麻薬原料植物として規制されている一品だ。当然国内では入手も摂取もできない。
このマジックマッシュルームは、故中島らも氏が誇る稀代の奇書『アマニタ・パンセリナ』にも登場していた。
咳止めシロップで有名な彼のブロンや、幻覚サボテンのヒクリ様など個性の強いメンバーが登場する本書の中にあって、冷蔵庫の奥から干からびた姿でひょっこり登場したマジックマッシュルーム様には、なかなかどうして驚かされた諸兄姉も多いだろう。
そんなマジックマッシュルーム閣下だが、ここアメリカでも基本的には違法である。
裏を返せば、一部の州では合法という事らしい。
マジックマッシュルームに限らず、煙草やドラッグ等の依存性のある物質の取り扱いは国によっても異なるので、さもありなんといった感じではある。
そんなマジックマッシュルーム情勢の中、昼食にはるばるEDO RAMEN(エドラーメン)までやってきたわけだが、
久しぶりの来訪だったこともあってメニューが新しくなっていた。
そしてその中に、見るからに怪しい名前の新顔が登場していた。
そして、こちらがそのご尊顔。
恐らく豆腐と豆腐の間に身を隠しているのがそれだろう。
ルッコラと海苔で形成された森の中から発掘し、えいやあと噛みしめてみれば、何やら強烈な風味と共に眼前の景色が歪んで…
ということは残念ながらなく、実際には
WHITE MUSHROOM
BROWN MUSHROOM
BLACK TRUMPET MUSHROOM
SHITAKE MUSHROOM(椎茸)
等がふんだんにぶち込まれているだけである。
さしずめ『マッシュルームたちが奏でるマジックのようなラーメン』というところだろうが、率直に言って味はあまりおいしくなかった。
凡庸なベジラーメンと言う感じの印象で、名前のインパクト以外で敢えてそれを選ぶメリットはなさそうだ。
そもそもミシガンではマジックマッシュルームは違法であるし、合法化されたと言われている州でも実際にはあくまで医療用としての話らしい。
ちなみに名誉のために言っておくが、このEDO RAMEN自体は(ミシガンエリアとしては)クオリティの高いラーメンを出している。よって訪れる機会のある諸兄姉にあっては、MAGIC MUSUROOM以外のメニューをおすすめする。SPICY MISO RAMENとかEGG DROP RAMEN等は日本のラーメンに近いし、変わり種だがNASHVILLEも結構レベルが高い。