日本で働いていた頃を懐かしむ事は特段ないが、しかし気づけば筆者も日本から米国へ赴任してそれなりに経過した。
赴任した当初こそカルチャーショックというか、その手の驚きに包まれた毎日であったように回顧するが、近頃はそれなりに順応しつつあるのだから空恐ろしいものである。
全く同じ書き出しで、以前こんなわけのわからない記事も書いていた。
この記事を上梓した後に気づいたことだが、筆者の赴任地はデトロイトそのものではないがデトロイトの近くではある。
デトロイトという事はミシガンであり、
ミシガンという事はアメリカ合衆国なわけでもある。
そしてアメリカ合衆国という事は、日本から見ると国外になるわけである。
ただの地理である。
ともあれ、筆者が経験するカルチャーショックというのは、
・ミシガン州特有の現象
・アメリカ合衆国でよくみられる現象
・日本だけが特殊で、世界的には一般的な現象
この3つに大別されてもいいのでは、と憶測される。
憶測されるわけだが、これらをそれぞれ線引きし、分けて書くのは容易ではない。
文化的あるいは歴史的な背景によって決まるものもあるだろうし、あるいは地域性だったり、業界や業種による違い、もしくは局所的で特殊な例というのもあるかもしれない。
ともあれこれらを分類するなど、学者でもない一介の愚昧たる筆者には過ぎたる所業である。
ここが学術的に価値のあるブログならまだしも、実態は決して日の差し込むことのない辺境にして、そのカテゴリ名は『国際憶測』と、実におめでたい限りである。
よって、ここではそれらの分別は放棄し
(別に渾身でもない)多分ミシガンあるある
として、不定期かつ果てしなく無責任に垂れ流していきたい、と愚考する次第である。
多分ミシガンあるある1:コスチュームに異常な拘り
筆者の務める事務所では、”ビジネスカジュアル”という名の奇天烈な服装規定が取られている事は、下記の記事で既に垂れ流した通りである。
月曜から木曜まではこの記事でいう複雑怪奇な”ビジネスカジュアル”、金曜日は”ジーンズデー”(という名目の何でもOKな日)で構成されているわけである。
ただ、これらの服装規定にはいくつか例外がある。
その例外と言うのは、筆者が密かに”コスチュームデー”と呼称している日の事である。
※筆者が勝手に呼んでいるだけなので、実際は何というのかは不明である。
このコスチュームデーとは何ぞやと問えば、
「この日は〇〇を着てきなさい、いいね?」
という服装指示のメールが総務から飛んでくる日の事である。
経験上は大体1週間前くらいに通知がある事が多いように思うが、例えば
この日は何でもいいから赤色を身につけてきなさい
といった色相指定のタイプだったり、
この日はこのアイテムを身に着けてくるように
というタイプだったりもする。
あるいはもうすぐハロウィンであるが、
ハロウィンのコスチュームを着てこよう!
(業務に支障がないくらいの格好でね)
というメールをつい先週受け取ったばかりである。
具体的には下記のような画像が、
総務から本文なしでポンと送られてくる。
この画像だけを送り付けてくるやっつけ感というかなんというかが、えも言われぬシュールさを醸しているようで、偏屈な筆者的にはかなりポイントが高い。
ちなみに、このコスチュームデーの指定には必ずしも従う必要はない。
特に筆者のいる事務所は営業所なので、指定日が客先出張日にバッティングすることもしばしばであるから、全員全員が毎回従っているわけではないし、既にレイオフされてしまったが、指定もお構いなしにヒョウ柄を着こなすスタッフもいた。
しかしそれでも総務は送り続けてくる、というだけのことである。
ちなみにこれは筆者の会社だけかと思いきや、やはりそういうわけではない。
というより、むしろ他の会社の方が露骨にやっている場合も多々ある。
下記の記事でも述べたが、筆者の事務所はとあるビルに入っており、同じビルには他業種にわたる延べ40~50社ほど会社が入っている。
当然様々な会社のスタッフを見るわけだが、先週の時点で
完全に魔女のコスチューム(トンガリ帽子付き)の女性
と廊下ですれ違ったかと思えば、
明らかに只者ではない超絶技巧のフェイスペイントを施した女性
が出勤してくるのを見かけた。
ハロウィンの1週間前ですらこの様相なのだから、当日はどうなってしまうのかと気が気ではない。
これがミシガンに起因するものなのか、あるいは米国全体がそうなのかは不明ではある。
が、何にせよ日本の本社の総務が送る様は想像できぬし、仮に送ったとして実行する者もまたいないのではなかろうか、と愚考するのみである。
Raretsu