モノ魔リスト

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必要ではない。だがよく考えてみると、たしかに必要ではないようだが愛すべきモノたち。

【Michigan Antique Festival】全米GDP14位ミシガンによる最大のアンティーク祭り

この記事は5分では読めないはずです。

  

 

聡明なる諸兄姉におかれては誰しも既にご存知であろうが、

彼のミシガンにおいては年に数回、とあるアンティークフェスティバルが開催される。

 

miantiquefestival.com

 

 

 

 

彼のミシガンとはつまり、

 

全米でも堂々14位のGDP(2018年度名目GDP)を誇り、

人口も第10位(2015年)、

面積も驚きの第11位にして、

州都にいたってはLansingである、

全米においても最も影響力があると言っても過言かもしれない、

 

彼のミシガンである。

 

 

 

そのミシガンが 年に数回しか開催しない極めて希少にして巨大なイベント、それが

 

ミシガンアンティークフェスティバル

 

なのである。

 

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あまりの人気に全米の人口がその場に密集し、全米第10位の面積を誇るミシガンとはいえ身動きすら取れなくなってしまうのではないか、との危惧もなされるわけでもないほどのイベントである。

 

 

 

今回奇跡的にも、そのうちの一つであるMidland County Fairgroundsでの開催分に参加する栄誉を賜った。

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北(黄丸部)がMidland County Fairgroundsである。

 

よって僭越ながらその情景のごくごく一部を、ここに見境なく垂れ流すとしたい。

 

 

 

 

 

 

まずこのミシガンアンティークフェスティバル、規模が大きいだけあって開催場所には容積が求められる。

同時に米国ではごく一部の都市部を除いて、移動手段はほぼに限定される。

このフェスティバルとてもちろん例外ではなく、自動的に広大な駐車場を確保できる場所が選ばれているようだ。

 

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ちなみに駐車料はタダで、どこに停めても良いようだ。

 

 

 

 

 

またこの会場の場合はゲートがいくつかあり、今回筆者が侵入に成功したのはゲート1であった。

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黄丸部が入場受付となっていた。

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「忘れるるなかれ、貴殿が侵入したのはゲート1。」と忠告してくれるありがたいお知らせも完備。

 

ちなみに侵入には$6が必要であるため、ここで支払う必要がある。

侵入料を支払うと、受付のスタッフにより下記のような烙印をしかと刻まれる。

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”物好き”の烙印を押されてしまった筆者。

この烙印を見せることで、同日中は自由にゲートの出入りが可能になる。

 

 

 またこの入り口には案内用の地図も置かれており、これは自由に取っていって良いとのことだ。

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広すぎて愚昧なる筆者にはよくわからない。

 

あまりに広すぎるため、愚鈍な筆者としては地図の使い道がいまいちわからなかったが、ともあれ一度侵入に成功してしまえばこちらのものである。

 

何を隠そうそこはまさに、玉石混淆のアンティーク祭りである。

 

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※先述の通り明らかに広すぎるため、愚鈍にして容量の悪い筆者が個別の紹介を放棄したのは言及するまでもないだろう。写真の羅列にて全力でお茶を濁し、とりあえず雰囲気をくみ取ってほしいという筆者の浅はかな甘えた姿勢がそこはかとなく見え隠れする。

 

様々な店舗があるが、基本的にはブース毎に出店しているようである。

売り手はいかにも業者と思しき風体の店から、家族の不用品を売っていると思しき御仁まで様々である。

商品の取り揃えにやけに統一性があるのは業者で、そうでないのは業者ではないのでは、と憶測していた。

 

また中には

 

明らかにアンティークではないハンドメイドものを扱っていたり、

何故か交通標識ばかり売っていたり、

売り物が全部武器弾薬の類だったりと、

 

なかなか自由度が高い模様であった。

そこいらの寛容な精神はいかにも米国らしいと言えるかもしれない。

 

 

 

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この手のアイテムはよくアンティークモールでも見かける。

 

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左手に倉庫らしきものが見えるが、この中でも小物の販売が行われている。

 

 

 

 

 

ところで、このアンティークフェスティバルでは妙に『錆びた』アイテムが取引されているのを見かけた。

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錆びた商品だけを売っている店舗もある。

良い感じ以上『枯れた』あるいは『古びた』商品を扱うアンティークモールは散見するが、物理的に『錆びた』商品を並べる様は初めて見た。

哀愁を感じるのであれば、たとえ錆びていようが米国流の『いとをかし』がそこにある、ということだろうか。

 

 

 

例えば下記などは、かなりの度合いでが進んでいる。

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さて価格はいかなるや、と確認するべく接近を試みると、

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なるほど。

これはこれで、米国式『いとをかし』なのかもしれない。

 

 

 

とはいえ全部ディスプレイかと思いきやそうでもなく、店主に尋ねれば実際に販売しているものもあるそうだ。

見識の狭いことで有名な筆者にはいささか理解しかねるのが本音だが、『錆び』に趣を感じられる諸兄姉には朗報であろう。

 

 

  

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歩き疲れた諸兄姉にはレモネードの洗礼が待ち受ける。

 

 

 

 

 

 ところでミシガンにおられる諸兄姉であればご存知の事と思うが、アンティークモールでは結構、日本の御仁と思しき方を散見する。

 

実際、この記事にて言及した恰幅の良いカウボーイ風の壮年男性スタッフも、こんなことを言っていた。

 

ああ!日本人はよくくるよ!車関係の会社でこっちに来てるやつが多くてなー、連中は頭が切れるからなー!(ジェスチャー付き)そのおかげで連中はいい車を作るからな!ところで俺の車が何か知ってるか?そりゃもうホンダだよホンダ!もちろんお前もホンダで働いているんだろ?ところで俺の次の車はなんだと思う?それはもちろんお前、ホンダだよ!(ジェスチャー付き)お前がいい車を作ってくれる限り、俺はホンダを買い続けるぜ!ところで(以下略)

 

筆者はホンダの従業員ではないし、現在使っているのは何の変哲もないカムリであるし、そもそも車に全く興味がないのだが、その辺はさておくとして、とりあえずアンティークモールに来る日本人は多いらしい。

 

ところがこのミシガンアンティークフェスティバルにおいては、殆どと言っていいほど日本の御仁を見かけることはなかった。先に羅列した写真をご覧いただければとも思うが、そもそもアジア人の比率がかなり低い

大型の家具の出品も多いので、現地の人が大掛かりな買い出しに赴く場なのかもしれない。

 

 

 

大掛かりな買い出しといえば、同じ敷地でアンティークカーショーも開催されていた。

 

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筆者は一片の曇りもなく車に興味がないため殆ど素通りしてしまったが、どうも1940年代前後の往年の米国車が多いようだ。

レストアしてあるのか非常に綺麗なものばかりで、希望すれば試乗も可能なようだった。実際、多くの猛者が楽し気に年代物のエンジンをふかしていた。

 

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筆者とて車にこそ興味はないものの、無駄に手のかかる厄介な物が好きな事は違いないため、蓼食う虫も好き好きとは言ったものである。

 

 

 

なおこのフェスティバルを雑かつ無責任に総括すると、

 

『玉石混淆にして大胆不敵』

 

なイベントであると筆者は愚考する。

 

 

 

それはどういうことかと言えば、例えばGoogleで『アンティーク』と検索すると、 

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このような画像が出てくる。

が、実際の売り場でこういうものを見かけることはである。というより、ほぼない。

と言うのも、この手の検索で出てくるのは「状態の良い物」の画像が殆どであって、実際にこれを手に入れようと思ったならば、

 

星の数ほどもある石の中から、一握りの玉を自分の手で探し出す

 

必要があるのである。

 

しかもその品揃えは通常のアンティークモールよりも大胆不敵で、輪をかけて玉石混交の様相を呈しているときている。

 

 

だからこそ、その過程を愉しめる猛者にとってこそ、このイベントは非常に小気味よいものとなりうるのでは、と憶測する次第である。

 

 

 

 

 

補足 蛇足

 

先も述べたが、客側にアジア人はあまりいない。

そして同時に、店側にもアジア人はほとんどいない。

 

 

これはつまり、

『出来るだけ店員に見間違えられたい諸兄姉』

にとっては、やや難易度が高い場所という事になるだろう。

 

 

だが、畏れることなかれ。

そんな諸兄姉にあっても、この記事さえご覧いただければ心配ないのだ。

bran-cpain.hatenablog.jp

 

このスタイルをもってすれば、いかにアジア人の少ないこのミシガンアンティークフェスティバルであっても、

 

"Are you working here?" (原文ママ)

”Are you the owner of this stuff?" (原文ママ)

 

といった類の言葉を投げかけられること請け合いである。

今回もこのファッションをもって日本に生まれた日本の筆者2回にわたって実証したのだから、これはもう間違いない。

是非とも、いや是が非でも、お試しあれと申し上げつつ、垂れ流しを終えたい。

 

Raretsu